英語の絵本をすらすら読めるくらいのレベルに達したら、
こんなユーモア本はいかがでしょう?
当時から破れてボロボロなのに、
気に入っちゃって捨てられない、
八重が学校の図書館の不要本処分セールで買ってきた古本 Hairy Tales and Nursery Crimes (イギリスAmazon)。
子供向けのユーモア本。
言葉遊びです。
バカバカしいけど、これが楽しい!
ジャンルは多分 『ナンセンス』。
ナンセンス文学はイギリスの文化でもあるので、
イギリス英語を勉強するついでにちょうどいいかと。
タイトルが中身を物語ってます -
Hairy tales and nursery crimes (毛むくじゃら物語と子供部屋の犯罪)は
Fairy tales and nursery rhymes (おとぎ話やマザー・グース)のもじり。
内容は、人気のあるおとぎ話やナーサリー・ライム(マザー・グース)を、
韻を踏んだ言葉変えで書きかえたもの。
あちこちで単語が、似た響きの他の単語に置き換えられています。
どんな感じか分かりやすいように二文だけ抜粋:
“Pushing Books”
Long, wrong ago there lived an old mirror and his free sons … To the fast son he left the mirror, to the sickened son he left the horse and to the bird son he left the cot.
(カラスっぽい鳥が本を積んだベビーベッドを押してる挿絵付)
日本語訳はこんな感じ。
『本を押して』
長い、誤った昔、古い鏡が彼の自由な息子たちと暮らしていました…彼は速い息子には鏡を、病気になった息子には馬を、そして鳥の息子にはベビーベッドを遺していきました。
…と、ずっとこんな調子で
なんのこっちゃ な話が進んでいきます。
(上記抜粋文の本来あるべき形は下にあります)
なので文章をただ読むのではなくて、
「あ、この言葉は変えられてる。元は●だよね」と、
本来ならそこに書かれているであろう
韻を踏んだ言葉を考えながら読みすすめるのが、この本の楽しみ方。
要は、言いまつがいの物語バージョン。
読み手の語彙力が試されます。
レベル的には初上級~中級くらい。
洋書を読んでの英語学習はどうしても受け身になりがちなもの。
でも、この本なら受け身で終わらず自分のボキャブラリーを総動員して
頭の筋肉をキシキシ使いながら読むことに。
なので、英語のトレーニングにも GOOD!
勉強するための学習本は飽きがきやすい。
だから、わたしはこの手の変わった英語の練習の仕方のほうが好き。
これを子どもと一緒に読めば
「そうそう!」
「えー、違うよ~」
「なるほどねえ」
と、さらに楽しめます。
たのしく英単語の特訓ができて、超お薦め!
日本では残念ながら同じものは古すぎて入手困難ですが、
最新版の Hairy Tales and Nursery Crimes and Arabian Frights and Other Gories が2010年に出ています。
<解答 (置き換え前の原文)> ↓↓↓
“Puss in Boots”
Long, long ago there lived an old miller and his three sons … To the first son he left the mill, to the second son he left the horse and to the third son he left the cat.
『長靴をはいたネコ』
昔々あるところに年老いた粉ひきと三人の息子が住んでいました…粉ひきは長男には粉ひき小屋を、次男には馬を、そして三男にはネコを遺していきました。
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